CDでお手元に JACQUES PELZER ジャックス・ペルザー / SALUTE TO THE BAND BOX 盤面:良好 ジャケット:良好 ケース:良好 帯なし メンバーはJACQUES PELZER(SAX,FL)PHILIP CATHERINE(G) PHILIPPE AERTS(B)BRUNO CASTELLUCCI(DS) 中堅、ベテラン勢でかためられたグループサウンドは極めて洗練された響きで気品さえ感じられる。最も楽曲のもつ雰囲気は彼らヨーロッパの土壌に成り立ったジャズに巧みにその50年代ジャズ(黄金時代)が持っていた輝きをトランスレートしているのだ。決して宮廷音楽でもなんでもなく正真正銘、真正面のジャズだ。 取り上げられているジャズオリジナルが最高に良い。 TADD DAMERONで「GNID」「SOUL TRANE」 HORACE SILVERで「LOVE VIBRATION」 GIGI GRYCEで「SALUTE TO THE BAND BOX」「QUICKSTEP」「CONSULTATION」「SOCIAL CALL」「DELTITNU」「MINORITY」 その他は「THEME FOR ERNIE」「I DIDN‘T KNOW WHAT TIME IT WAS」「SPEAK LOW」 タッド・ダメロンは作曲家として素晴らしい才能の持ち主なのは、認知していたけれども、このCDを聴いてジジ・グライスもそれに劣らぬ作曲家であることを知った。 一聴さりげなさを感じる楽曲が何度か聴いているとその楽曲のもつ深さ、豊かさが次第に理解できてくるスルメ曲をたくさん発表しているミュージシャンだと思う。 ラストは「MINORITY」。 このアルバムのリーダー、PELZERもTADD DAMERONもGIGI GRYCEもジャズ界においてMAJORITYにはなれなかったが、マイナーにはマイナーとしての輝きを放ち続けた、ミュージシャンズミュージシャンだと思う。